tigeronbeat: 2004年6月アーカイブ
四次元立方体
今日はジャッキーの「メダリオン 」を蹴ってまでして、初日の「テッセラクト 」をシネセゾン渋谷で観た。重厚な映像に、タイ映画もがんばっているという印象を受けた。三池崇史「漂流街」程ではないが、原作を大きく再構成してのオキサイドワールドを展開。原作ではフィリピンが舞台だったのに、タイに代わっていた。アメリカ映画だったら普通の映画なのだが、タイ映画というだけで高く評価してしまうわけだ。
ギャガ試写室で「マッハ!!!!!!!! 」を観た。
俺はまだ興奮している。久しぶりにアクション映画を見て興奮したのだ。試写室を出ても、しばらく肘と膝で繰り広げられるムエタイアクションに頭が支配されていた。自分が脳天に膝蹴りを食らった様な感覚。
ワイヤーを使わない純度の高いアクションに鳥肌が立った。かっこいい…。昔ジャッキー映画を観に、わくわくしながら梅田の東映へ通っていた小学生の頃を思い出した。まるでサーカスを観る様に、ジャッキーアクションを見ていたあの頃…。
今ジャッキーは年をとり、CGのタキシードなんか着たりしちゃって、それでもコミカルカンフー健在なのだが、どうしてもキレが無くなってきている様に思える。それ以前にカンフーアクションはもはやジャッキーによって、やりつくされた感が高い。最近ではジャッキー映画が単館ロードショーやレイトショーだっりする物もある。
おまけにドニー・イェンが武術指導をしてワイヤーを駆使すれば、釈由美子ですらミシェール・ヨーになれるご時世、もはやカンフーは家電に成り下がった。
そんな中タイのスタントマン出身トニー・ジャー様の登場ってわけよ。早回しは使わずに、逆にリプレイのスローモーションが入る。よく格闘ゲームで技が決まった後に、モーションの美しさを見せる為にスローでもう一度再生するが、あれが入るのだ。しつこい程に入るのだ!
ストーリーはともかく、その映画の構成自体香港映画から汲み取ったものだし、その流れと言うのはジャッキーらが築き上げた道なのだが、こうしてタイから出た新たなアクションスターがその道を飛び越えていこうとしている所が興味深い。
999-9999
「呪信999」というタイトルにこのジャケット。最近のアジアンホラー映画風のパッケージにだまされた振りをして、DVDを借りた。タイ映画という事もあり、心のどこかで「the EYE」の様な良作のホラー映画を期待していた。
実際はティーンズ映画だった! 午前十二時以降に999−9999に電話をかけると、願い事が叶えられる。しかし命を引き替えに...。ホラー映画的にはアメリカ映画の「エルム街の悪夢」系でティーンズが殺されると言うもの。といってもモンスター映画ではないのだが...。
舞台がプーケットの学園で、トレンディードラマの様な高級住宅に住んでる若者達が主人公のお話だ。プーケットと言っても背景に海が映ってる程度で、学生もみんなプーケットではありえない位おしゃれで美形だ! 美術やカメラがしっかりしているのか、映像が綺麗。が、CGはお粗末。「the EYE」の様に香港産CGでなく、タイ産CGという事なのだろか?